リバーシブルマン 1巻
【漫画作者】 ナカタニD.
【ジャンル】 エログロ漫画
【発売日】 2011年 5月
【掲載誌】 Webゴラクエッグ
【構成】 第1~8話
都市伝説のごとく広がるウワサ、皮膚を脱いだように裏返ってしまうウラガエリ。しかしそれは紛れもない真実、ウラガエリによる悲劇は人知れず日本各地・世界各地に広がっていた……
▼ あらすじ
● 第1話 北原琉奈 ①
都内の公園でサラリーマンの猟奇死体が発見される
そのカラダは服を脱ぎ捨てたように裏返っていたという
「ウラガエリ」と呼ばれ話題になったこの事件、臓器売買・人体実験・感染症などなどさまざまなウワサが流れる中、今回で3件目
ただの都市伝説などではなかった……
こっちはちょっぴりエロい都市伝説
全身オマンコ女がとあるクラブに毎晩出没するという。下は包帯でぐるぐる、変なヌイグルミをぶらさげたセーラー服の少女
そのウワサどおりの姿恰好の女を発見したチンピラたち、下心満々で彼女をとり囲むと「みんなでイカせてくれるわけ?」と女のほうからお誘いが
トイレに男たちを誘いこんだセーラー服の少女・北原琉奈
「ほんとーにいるんだな、何にでもチンコつっこみたがるバカってのが…」と一転
「こーゆーバカを集めたほうがコレの出所が手っ取り早く分かると思ってさ」とキスマークのついた処方薬用の見せつける
「おまえ、それをどこで…?」表情をけわしくするチンピラ
「クスリばらまいて毎晩お医者さんゴッコしているヘンタイの居所と、あの夜現場にいてひとりの女を見殺しにしたヤツら……」
問い質す彼女に襲いかかったリーダーの男「いーこと教えてやるっ、おまえが知りたがってるアノ夜の現場にゃなあ、おれたち全員いたんだよお!!」
男に首をしめられながら「お腹の縫い目」から拳銃を取り出した彼女
男のペニスを打ち抜いてのち「おまえら全員がお姉ちゃんを見殺しにしたんだなっ!」と続いて取り出したマシンガンで全員を射殺……
● 第2話 北原琉奈 ②
激痛に耐えながら「お腹の縫い目」をホッチキスで留めなおす北原琉奈
ウラガエリ……のなり損ないだった
元ヤクザのロクとその舎弟ハチ、2人の協力を得て無残に殺された姉のカタキを追っていた。みずから「ウラ返る」ことを拒否して……
ロクが偶然手に入れた、とあるハリウッド女優の盗撮動画
そここには、皮膚が勝手にめくれはじめて内臓が飛び出して、その腹の中から「もうひとりの自分」が出てくる、B級ホラーさながらの怪現象が記録されていた
それが「ウラガエリ」の正体
ロクいわく「ウラ返る目的はただひとつ、自分の欲望に忠実に…ただ忠実に欲望を満たすこと。すでに身の周りにかなりの数まぎれ込んでいると俺はみている……
考えてもみろよ、ここ数年だけで俺たちヤクザも真っ青な、素人がひきおこした大事件がどれだけ起こってるんだ……?」
「抑えがたい欲求」を持ったとき、内側から現われるもう一人の自分
それこそがウラガエリ現象が起こるきっかけ
琉奈の場合は「姉の敵を討つ」という強烈な殺意。しかし彼女はその「もう一人の自分」を抑え込み、自らの意思で戦おうとしていた……
● 第3話 北原琉奈 ③
ロクと北原琉奈が出会うちょっと前
同級生に売春させる中学生、無差別発砲するガンマニアの中年、無差別通り魔……凶悪犯罪をおこすヤツらと「爪の裏返り」の関連にいち早く気付いたロクとハチ
ウラガエリを見分ける唯一の方法、それは爪が裏返っているかどうか
ウラガエリが生まれる元凶を探るべくたどり着いた先にあったのは琉奈の姉の変死体
上半身の皮膚をはがされ、内臓を抜きとられ、そこに注射器やら薬品ビンやらカプセルやらがねじ込まれた凌辱の限りをつくした遺体……
姉のその無残な姿を見てしまった琉奈
(行方不明の姉を探すため、怪しい男・ロクのあとをつけていた)
とつじょ「後ハ ゼンブ ヤッテアゲル、サア スベテヲ吐キダシテ 楽ニナリナサイ」と“内なる声”が聞こえはじめや胸が裂け内臓が飛び出し……
● 第4話 塚原純 ①
代々医者を輩出してきた塚原家
そのエリート一家が無残な変死体となって発見される
目玉をくり抜かれた父親の目には新聞紙がねじ込まれ、母親の口と裂かれた腹の中には千円札がびっしり、最もひどい長男は……グロすぎて直視できない刑事たち
長男の婚約者は行方不明
そして塚原の次男・純も行方不明になっていた……
塚原一家殺人事件が起こる半年前
両親から医者になることを期待されながら成績は一向に伸びず、三流医大にも合格できないまま、半ひきこもりの生活を送っていた塚原純
父からは無視されるようになり、母からは辛辣な言葉を浴びせられる毎日
そんな彼に唯一優しい言葉をかけてくれた女性、兄の婚約者・北原史葉、無残な変死体となって発見された琉奈の姉だった……
● 第5話 塚原純 ②
「ボクいつでもお姉さんを見てますから……」
ストーカーのごとく史葉に付きまといはじめた塚原純
恐怖した彼女から「あなたの弟さんが怖いのっ!」と訴えられた長男、飛んで帰るや「たのむから死んでくれっ!」と弟の腹にひざ蹴り
唯一の救いだった史葉からも拒絶され心が崩壊した純
「親ニ クズト呼バレル人生……恥ト呼バレル人生……死ネ、消エロ、ト呼バレル人生……オマエソレデ イキテイルト イエルノカ?」
内臓が飛び出し“内なる声”が聞こえはじめる
「ツマラヌ人生ヲヌギ捨テヨ」と……
ウラガエリとなった純「あの病院がボクのものになればいいのか……」父を殺し、母を殺し、兄を殺して、愛する史葉の元へ報告に向かう……
● 第6話 リバーシブルマン ①
一家殺害の容疑者として指名手配された塚原純
同じく姉を殺した実行犯として塚原の行方を追う琉奈
そして彼をかくまっているのは、ウラガエリを量産して「飼育・調教」しようと画策する謎の組織。東京だけでもすでに200棟の「飼育施設」があると言う……
ごく普通の雑居ビルの中にあるその飼育施設
探りを入れにきたハチに包み隠さずその実態を明かしてしまう「我々はただの武器商人です。ただし、その兵器はウラガエリ……」と
元より生かして帰す気のない施設オーナー
絶体絶命のピンチにおちいったハチ
一方、施設に誘いこまれた女性たちをオモチャにして遊ぶ塚原純。医者を気取ってか、手術と称して目玉をくり抜き入れ替え縫合して……
● 第7話 リバーシブルマン ②
ハチの相棒、パンチは塚原純の手にかかり内臓を引き抜かれ絶命
ウラガエリの巣窟でひとり生かされ戦闘を続けるハチ
「商品としてのウラガエリ」の品質をリアルタイムで全国配信するためのデモンストレーションとして、右腕をちぎり取られて瀕死の重傷をおいながら……
追いつめられて間一髪、ようやく応援に現われたロク
同じく姉のかたき討ちに現われた琉奈。ウラ返りを拒絶するべくカラダをチャックで固定した「リバーシブルマン」となって……
● 第8話 リバーシブルマン ③
多数のウラガエリをひきつれ姿を現した施設オーナー“社長”
衝撃の真実を明かす
10年も前に歌舞伎町のアジトでウラガエリになったロクを見たと言う。それを見てウラガエリの兵器化をはじめたとも……
「さあ、ウラ返ってみてくださいよ、あの時のように……」と挑発するオーナーを前に「もし俺が元に戻らなかったら必ずおれを殺せ」とハチに命じたロク
胸が破裂するや飛び出した心臓がエイリアンのごとく変貌
さらに無数に飛び出した触手が周りのウラガエリたちを食い散らかしてゆく……
一方、得意の弓で塚原のペニスを打ち抜いた琉奈「ぼくのちんちんがぁぁぁ」とうろたえる塚原の額にマシンガンを押しつけ頭を粉砕する
ようやく恨みを晴らした彼女
ロクから「もう俺たちなんかと関わるな、これで掃除終了だ」と告げられ、本来の居場所に帰ってゆくのであった。自分に取り戻したような明るい表情で……