かみくじむら４｜大見武士

かみくじむら 4/表紙著者/大見武士

【タイトル】かみくじむら 4巻
【漫画作者】大見武士
【ジャンル】エロい漫画
【発売日】 2020年 9月
【掲載誌】月刊ヤングキング
【構成】第17～21話

その日暮らしの青年、長瀬くん。ひょんなことから、かみくじ村の村長になるよう頼まれる。このかみくじ村、文明開化前のような農村でなぜか女性ばかり。村長には絶対的な権力があり……

▼ あらすじ

● 第十七籤

長瀬の村長就任式直前
その就任式で村人を皆殺しにするつもりの村長
村人を守りたい村長の息子、ソウジ
村長(父)の行動を兄(ソウジ)にチクっていたエリ
そして、ソウジが生きていたことを暴露してしまったフタバ
「ソウジ様は天罰で死んだはずでしょ？」
ざわつく村人たち
激オコの村長、とりあえずフタバには鉛玉のご褒美を……

エリから就任式での皆殺し計画を聞かされた長瀬
皆を救ってヒーローになるつもり
パラダイスな妄想にひたっていた
村長捕獲の人員を増やすため、ミナ(エリの妹)を勧誘
それを村長に聞かれてしまい……

● 第十八籤

村長の過去回想
かみくじ村が生まれる前、村が実験場だった頃のお話
村を支配していたのは軍医少佐、富士内
洗脳に人体実験、やりたい放題
「被験者をくじで選ぶ」と事前に伝えて恐怖のどん底に突き落としたり
その反応を楽しんだり
皆がおびえる中、唯一反抗的だった少年、ソウタ
後のかみくじ村村長
富士内に気に入られ、使用人として身近に置かれることに
きっちり洗脳されたうえで
それから１年半後、実験場の廃止が決定
富士内から「村を処分する」と伝えられたソウタ少年
洗脳状態にも関わらず、富士内の喉をナイフでズバっと……

● 第十九籤

富士内から技術やメンタルを学んだ村長
富士内の実験データをネタに国と交渉
自分のための楽園、かみくじ村を作りあげる
そんな村長に教育されスピリットを受け継いだ息子ソウジ
やっぱり彼も、どこか歪んでいるらしく……

● 第二十籤

ひとりで村長に飛びかかった長瀬
あっさり返り討ちにされてしまう
鉛玉を食らう直前、ミナに庇われ九死に一生
ソウジの部屋までの先導役にされ……

そして数年ぶりの親子対面
村長とソウジの直接対決、圧倒的不利なソウジ
しかし、長瀬にそそのかされたミナが村長にドスで特攻
油断した村長チームに、ソウジが隠し持ったオートマ銃で攻撃
村長 vs ソウジ＆長瀬の決闘に……

● 最終籤

エリとミナ、妹たちを逃がして村長と対決するソウジ
「ここが人生の正念場だ。女のために命を張る、こんな機会そう無いぞ。本物の男になれる機会なんてな」
オートマ銃を手渡しながら長瀬を鼓舞
そんな男を賭けた戦いに、サイコパス長瀬は……

巻

▼ 感想と評価

無能なサイコパス、長瀬くんが主人公のお話
サイコパスというと高知能なイメージだけど
彼の場合、アホとしか言いようがない
冒頭では好青年だったのにね
話が進むほどに、クズな本性が露わになる
彼が最初、村長に親切したのは見返りを期待したからかな
見返りがない、もしくは与える必要がない相手なら何もしない
それが長瀬くんの本性だと思われる
先に進めば進むほど人間性が劣化してゆく主人公
新しいと言えば、新しけど
爽快感が全くないんだよなぁ
彼が嫌いかどうかが、この漫画が好きかどうかの分かれ目かも
私的には、嫌いではないけど不快かな
何か、自分の性格と重なる部分が多々あるから
こうはなりたくない、反面教師といった感じ
読むほどに身につまされる
だから、読むのがちょっぴり辛かったり
最終話も、誰も救われないような終わり方
読後感はよろしくないけど、面白いと言えば面白い
評価の難しい作品
でも、エロシーンは素晴らしかった
一般誌の限界ギリギリを責めてる、めちゃエロい
イタ過ぎる主人公と、エロ過ぎる女たち
そんな漫画を読みたい人におすすめ！