【タイトル】 ギフト± 1巻
【漫画作者】 ナガテユカ
【ジャンル】 エログロ漫画
【発売日】 2015年 7月
【掲載誌】 漫画ゴラク
【構成】 第1~8話
クラスの誰ともつるまない浮世離れした女子高生・鈴原環、臓器売買グループのひとり。狩られるべき「クジラ」を捕えては見事な手際で解体してゆく、臓器摘出のプロフェッショナルだった……
▼ あらすじ
● 第1話 クジラ
ボッチで無口で無表情
そこはかとなく浮世離れした女子高生・鈴原環
屋上から飛び降り自殺しようとした女子を、すんでのところでキャッチ。引き上げる力はないから、枝が茂った木の方に落下させ……
枝がクッションとなり、その女子は骨折のみで命拾い
巻き込まれて落下する危険を顧みずに人助けした環
その顔には死に直面した恐怖もなければ、人ひとり助けた達成感もなし。いつもの無表情のまま、淡々とその場を後にする……
都内某所、雑居ビルの一画でクリニックを経営している林先生
移植が必要な患者から札束渡され頼まれれば電話一本、つながりのある臓器売買グループが新鮮なブツをデリバリー
違法に手に入れた臓器を移植する闇医者だった
本名・英琢磨(はなぶさたくま)
元は大きな総合病院に勤める優秀な外科医が、何をしでかしたのか、大々的にケーサツに追われる指名手配犯に
今では、偽名を使ってもぐり医者
実は、環とは元担当医と患者の関係で……
15年ぶりに刑務所から出所した男
出所早々、野良ネコに缶詰めを買い与える優しい男……などではなかった。エサに釣られたネコの腸をひきずり出して遊ぶ異常者
ナンパした女をラブホに連れ込むや手足を拘束
さるぐつわを噛ませ、犯しながら首を絞め……
そんな異常者の背後
ひそかに忍び寄ったのは制服姿の少女・環
いきなり現場に踏み込まれて激高する男の首元に、冷静沈着にスタンガンを当て気絶させてしまう
レイプされていた女には「今ここで見たこと全て忘れるの」と軽めの脅しをかけて口止めすれば効果バツグン
「仲間」に連絡を入れ、気絶した男を運び出し……
● 第2話 人助け
鈴原環の相棒・タカシくん
大学生くらいの青年ながら臓器売買グループを仕切るリーダー
さらった人間から臓器を摘出
独自のルートで売りさばいていた
とは言え、無差別に人をさらっている訳じゃない。刑を逃れた元凶悪殺人犯など「救いようのないクズ」を選び抜いた上での犯行
今回のターゲットも、少年法で守られた連続レイプ殺人犯
環に気絶させられたのち、彼ら臓器売買グループのアジトへ運び込まれて……
ここからは環のお仕事
目を覚まして恐怖で顔を歪ませる男に「おじさん 命をありがとう」と
涼しい顔でナイフ入刀
肝臓・腎臓・膵臓・脾臓・心臓……ひとつひとつ丁寧に手際よく抜いてゆく彼女、臓器摘出のプロフェッショナルであった
恐怖と痛みで顔を歪ませたまま絶命した男とは対照的
ひと仕事終えた彼女、天使のようにキラキラとした笑顔に……
連続レイプ殺人犯から抜かれた2つの腎臓
タカシとつながりのある闇医者・琢磨センセイに買われ、待ち望む人々に移植されてゆくのであった……
● 第3話 捨て子
駅のコインロッカー、かすかな泣き声に誘われ開けてみた環
中には、生後数か月くらいの赤ん坊が
すぐ近くの派出所に届け出て「あの赤ちゃん 肌の色が変だった。どこか悪いのかも…」と体調を気遣うも、ちょいと質の悪いお巡りさんだった
彼女の言葉をムシして、セクハラまがいの身元確認
そんな警官をスルーして、さっさと立ち去る環
付近で目が合うなりビクっとして逃げていった女、赤ん坊を捨てた母親と思しき女を追おうとするも見失ってしまう……
防犯カメラやら何やら、環の情報からハッキングをかけて赤ん坊を捨てたと思しき女の身元を割り出したタカシ
相沢華南、21歳
5年前、公園のトイレで出産した嬰児を遺棄致死しさせた前科あり
売春による逮捕歴もある真っ黒な女だった……
● 第4話 毒親
援交に売春、妊娠しては生まれた子供を捨てていた相沢華南
最初は公園のトイレで
次いで、生ゴミに混ぜてゴミ収集車に回収させて2回ほど
今回は彼氏に望まれてちゃんと育てはじめるも、その彼氏に逃げられたらコインロッカーにポイ。とんでもない毒親だった
環たちのターゲット「クジラ」として狙われることに……
● 第5話 あいたい
そんなこんなで売春中、環に捕まってしまった相沢華南
死亡確定……かと思いきや、数日後に警察病院で保護される
肝臓が抜かれた状態で……
最後の最後、自分が捨てた子のピンチを知り「母性」に目覚めた彼女
抜かれた肝臓は、秘密裏に「先天性胆道閉鎖症」だった彼女の捨て子に移植。華南自身はあと子宮だけ摘出されて警察病院にポイ
環の「温情」により命をながらえるのであった……
● 第6話 友達
いじめられっ子の若菜ちゃん
足をひっかけられ転んだところ、ばんそうこうを貼ってくれたちょっぴり変なセンパイ(環)に興味をもちはじめる
その翌日
環の下駄箱には若菜からのお手紙
先日のお礼とともに「相談に乗って欲しいことがあるんですが、よかったら連絡ください」とLINEのアドレスを添えて……
でもって若菜の相談に乗ることにした環
呼び出された場所に行くと、現れたのは若菜本人ではなく若菜の友達・亜依
聞けば「夕べから若菜のと連絡が取れなくなった」と……
● 第7話 女の敵は女
女子高生を勧誘しては売春を斡旋していたとあるデートクラブ、現場に踏み込んだケーサツのガサ入れを受けることに
捕まった女の子たちの中には、若菜の友達・亜依の姿も……
この亜依、実はデートクラブの元締めとは彼氏彼女の関係
若菜のようなボッチの子と友達になってはデートクラブに勧誘、ウラでは彼氏(元締め)から斡旋料を受け取っていた
しかも売春だけならまだマシ
文字通り「体」を売られてしまう娘もいて……
● 第8話 商売敵
水死体で発見された若い女性
膨張して血管が浮き出たそのカラダには、内臓を抜き取った思われる縫合痕。眼球と歯もキレイに抜かれていたそうな
しかも生きたまま
証拠隠滅というよりは……臓器売買を疑う女刑事・桜田瑞希
林先生(英琢磨)の依頼で環を探している探偵・阿藤とは元同僚かつ恋人。その関係は今でも続いていて……
一方、捕えた「クジラ」を解体直前
キャンセル食らってしまったタカシ
自分たちと同じ「純国産の臓器」を扱う商売敵の出現を疑いはじめる
しかし「カネの問題じゃない。これは正義の問題でもあるんだ。邪魔なヤツは始末する!」と自信満々、闘志を燃やすのであった……