【タイトル】 殺人オークション
【漫画作者】 八頭道尾・秋吉宣宏
【ジャンル】 エログロ漫画
【発売日】 2017~2019年
【掲載誌】 アクションコミックス
【構成】 全4巻
生きたまま顔を焼かれ、全裸のオブジェにされたAV女優。生きたまま犬に食われ骨だけになった弁護士。全身を釘打ちされて死んだ22歳の男。相次ぐ猟奇事件、殺人オークションなる裏サイトが係わっているらしく……
▼ あらすじ
● 1巻(1~5話)
警視総監(女性)の覚えめでたい捜査一課の女性刑事・佐伯美冬
「女の勘」でウソを見抜いて犯人逮捕
四年前に上京してひきこもりになった蒼葉とマンションで2人暮らし
男社会を生き抜く強女も、家では優しいお姉ちゃん
とある日
公園で、オブジェのように飾られた女性遺体が発見される
全裸のまま、女性器から脳天にかけて貫かれた鉄パイプで固定。顔は生きたまま焼かれたのではないかと……
被害者の名前は百瀬愛菜、9日前に捜索願が出ていたそうな
如月エレナの芸名でAV出演、すでに引退済み
4年前に、車の運転中に人をハネて死なせていた。しかも事故後すぐにハワイ旅行で大バッシングを受ける
恨みを買っていた女
立て続けに、2番目の猟奇事件が発生
被害者はベッドに固定されたまま犬に食われたらしく、残っていたのは、顔の一部と両手首、あとは骨だけ……
犬に食われた被害者は弁護士・黒崎正
少年法をタテに、被害者遺族の気持ちを考えず加害者ばかりを擁護
ネットでは「よくぞ殺した、死んでせいせいした」という意見が多数
多くの恨みを買っていた人物
そして、3番目の猟奇殺人が発生
全身に無数の釘を打ち込まれた男と、死んだままハンマーを振り上げる男が……
釘打ちされて死んだ男の名前は土屋将星22歳
何年か前に子供を川に落として死なすも、少年法で非常に軽い量刑に
しかも、その弁護をしていたのが前回の被害者・黒崎
そしてもう一人の被害者・田辺圭
こちらは前科どころか、何らかの事件に係わった記録もなし
田辺の職場に、聞き込みに訪れた佐伯。田辺の後輩・宗谷という男に目をつける
でもって、この宗谷くん
亡くなった田辺から送られてきたノートパソコンを開くと、中のファイルに如月エレナの顔がバーナーで焼かれる動画が
「殺人オークション」のサイトにログイン出来るようになっていて……
● 2巻(6~10話)
株式会社シャージアン代表取締役・二見和也
田辺に「赤いオークション(殺人オークション)」なる裏サイトを作らせた男
「警察に出頭して欲しい」と頭を下げる彼を殺害
3番目の事件のオブジェに田辺の死体を使用していた
ララミなる人物(宗谷くん)から送られてきたデータから、二見にたどり着いた捜査一課
そして、警視庁まで連行する途中
共犯と思しき男の襲撃により二見は連れ去られ、手錠をかけた佐伯美冬も一緒に……
なんだかんだで、二見は逮捕。無事救助された佐伯美冬
その間も、殺人オークションは続けられていた
荒川の河川敷、信者をレイプしていた新興宗教の教祖・白水秀源が手足をねじり切られた状態で発見される
続く5件目は、上半身の皮膚が剥がされた状態で……
二見の取り調べは、佐伯も尊敬しているベテラン刑事・落としのガンさん
ところが、二見はトイレで射殺死体に
そのガンさんも、とある事件で被害者遺族を死に追いやってしまった後悔を語ったのち、屋上で拳銃自殺してしまう……
● 3巻(11~15話)
二見の射殺、ガンさんの自殺
警視庁内部に殺人オークションの協力者がいることが発覚、庁内は騒然
宗谷くんの存在もオークション主催者・阿部にバレてしまう
阿部の息のかかった刑事が、さっそく宗谷を脅迫。係わったことを後悔しても後の祭り
とある日
引っ越してきた隣人が、犯罪加害者の妻と娘であることを知った宗谷
その娘・彩ちゃんが行方不明になり、母親が彼の部屋まで訪ねに来る
まさかと思いながら、殺人オークションをチェック
すると「第六回オークションターゲット 大崎彩」と……
オークションはきっかり1時間
オークションに勝った人物が殺人方法を指定するルール
今回は、溶かした金属を全身にぶっかけるという残酷極まりない方法に決定
そして、刑を実行するのは被害者遺族
居ても立っても居られず、執行現場に向かう宗谷くん
先日脅しをかけてきた刑事に見つかり、一緒に殺されそうになるも……
何者かの密告により、警官隊が出動
オークションは中止に追い込まれる
美冬は、宗谷の情報から、猟奇事件で殺された人たちの被害者、被害者遺族を取り調べ
怒れる阿部、佐伯美冬の身内をマトにかけ……
● 4巻(16~20話)
頭の半分以上がふっとんだ状態で発見された佐伯美冬の弟・蒼葉
「犯人は、姉ちゃんが必ず、殺してあげるからね」
実行犯と思しき阿部を、自分の手で殺そうと……
殺人オークション主催者・阿部義久
かつて、ひとり娘・麻織がレイプされ、憔悴のすえマンションから飛び降り自殺
ところが、犯人の一ノ瀬竜太は父親が大物政治家とかで不起訴に……
被害者遺族の会で知り合った元陸自レンジャー隊員・曽根と共に「被害者遺族がリスクなしに加害者に罰を」と
警察上層部まで絡んだ組織を作りあげる
そして今回、待ちに待った一ノ瀬竜太のオークション
地下駐車場、車から降りた一ノ瀬を背後からトラックでからドーン
縛りあげ、トラックの荷台に担ぎあげてオークションスタート
死ぬまでバットで殴りつづける刑に決定
金属バットがぐにゃぐにゃに折れ曲がるまで、顔の原型がわからなくなるまで……
そして最期、佐伯美冬を呼び出した阿部
自分自身をオークションにかけ、その処分方法はルールにのっとり被害者遺族に……
▼ 感想と評価
いわゆるダークウェブを舞台にした物語
GoogleとかIEとかじゃ繋がらない、特殊なブラウザーを使わないとたどり着けないとか
拳銃とか、ドラッグとか、違法ポルノとか
イリーガルなものでも手に入るとか
間違っても、のぞき見しようなんて思わないほうがイイネ
それはともかく本題、グロ強めのストーリー
エロ要素はあんりない
生きてる人間の顔をバーナーで焼くとか、上半身の皮膚を全部はがすとか
ショッキングなシーンが多いんだけどね、間延びした感は否めない
田辺と宗谷の友情とか、宗谷を脅す不良刑事とか、あまり必要性のないお話&解説でテンポが悪くなっていると思う
ショッキングでサスペンスな気持ちが冷めちゃうよ
せっかく用意されたヒロイン(佐伯美冬)のエロシーンを、オッパイも見せずにあっさり解放しちゃうとか
エロ漫画ではありえない暴挙
エロい要素をもっと追加して3巻くらいにまとめてくれれば、けっこうな名作になったと思うんだけど……
いろいろ不満はあるけどインパクトは凄かった!
【ストーリー評価】★★☆(良作!)
【グロさレベル】★★★(激グロ !!)
◆◆◆ 殺人オークション 全4巻 ◆◆◆
【漫画作者】 八頭道尾・秋吉宣宏
【発売日】 2017~2019年