【タイトル】 はだかの林檎
【漫画作者】 山崎紗也夏
【ジャンル】 エロい漫画
【発売日】 2016年 4月
【掲載誌】 漫画ゴラク
【構成】 8話/シリーズ
仕事はガンバルけどセックスもしたい。34歳・独身・キャリアウーマンの林檎ちゃん、カラダだけと割りきって年下部下と関係を結んだけれど、ココロもどんどんおぼれていって……
▼ あらすじ
● Case1 ワタシの玩具
沢村林檎、34歳、独身
部下の風間(27歳)とカラダの関係、この男と寝るのは3度目……
実は彼女、結婚を考えていた元カレとのセックスで、騎乗位で乱れまくったらどん引きされた……というトラウマが
もう傷つきたくないから、最初からカラダだけと割りきって
最初から主導権をにぎって、自分が気持ち良くなるためだけに……
でも、男だってヤられっ放しではいられない
グイッと押したおして、バックからズップズップ
正常位に戻して、女が乱れるさまを見ながらアツく激しく……
久しぶりに男から抱かれる感覚に酔いしれた彼女
思わず「結婚して」とつぶやいて、あわててゴマ化して……
● Case2 上下の分岐点
部下・風間との4度目のラブホ
前回、思わず「結婚して」とつぶやいてしまったその返事がないのも気になるけれど、それより今大事なのは「主導権」を奪うこと……
「どっちが先に乳首を舐めるか」にこだわる林檎さん
でも、結婚を口にした手前、がっついていると思われるのはイヤだし
受身でカワイ子ぶってると思われるのもイヤだし……
モンモンと悩んでいたら、男のほうから「林檎さん…乳首なめてもらえますか」まるで彼女のココロの内を見透かしたかのように……
● Case3 ベッドの主従
明日は彼(風間)といっしょに取引先で打ち合わせ
その後は直帰だから、事前にステキなビストロをチェックしておいて、下着だって新調して、ウキウキわくわくの林檎さん……
ところが今朝
「昨日はごちそうさまでした!また誘ってくださいね、風間センパイ」なんて言われて後輩女子と仲良くしている姿にムカっ
ビストロすっ飛ばしてラブホへ直行……
プンプンしながら「いいから舐めて」とつま先を差し出して。でも、ホントに舐められるとあふれる愛液でビチョビチョに
「もうわたしに主導権はない…」
快楽におぼれる彼女にトドメの一言「下着新しいですね 可愛いです」……
● Case4 背徳の囁き
初めて任された大きな仕事で、発注数をひとケタ間違えてしまった風間
ばん回しようと必死で仕事にうち込むその姿に、
「どうすれば励ましてあげられる?」悩みに悩んだ林檎さん
カラダで語りかけるべく「全部、吐き出して」と言葉にはぜず、無言のままパンツを脱いで、彼の手を取りヌレたアソコへ
ところが、デスクの上で股を開いて挿入したその瞬間
ガタっと、廊下から物音が……
● Case5 部屋と合い鍵と二人
大手取引先のヤリ手実業家(37歳)を接待する2人
高学歴・高収入・高身長、自信にみちあふれたイケメン社長から「林檎さん、また2人で食事でも行きましょう」と誘われニッコリ
内心では「苦手なタイプ」と舌を出しながら……
その帰り、彼(風間)を初めて自宅アパートにご案内
ところが、いつになく強引にセックスを迫られて「女が男を家にあげたら、オンナはもうオトコのもの…ってことなの?」
怒りがメラメラ
「この男と寝るのは今日で最後にしよう」……
なんて考えながらヤってたら、
いきなり「ごめんなさい…」とうなだれて、パッっとスーツを着て、乱れた恰好のまま部屋から駆け出していってしまった彼に呆然
「どういうこと? …終わったの?」
「ううん…始まらなかったんだ」涙がポタリ……
● Case6 理性と本能
それからひと月、今日は年に一度の社員旅行
大広間で宴会のあとはカラオケに露天風呂。おのおの自由になったところで、クイっと袖をひかれて誰もいない布団部屋へ
「この間はすいませんでした!」頭を下げる風間に、
「仕事で何かあったけ?」冷たくあしらう林檎さん
さっさと出ていこうとしたところに、やってきたのは部長と事務の女の子。あわてて押入れに隠れた2人の前で、不倫カップルの淫らな絡み……
性欲に負けてしまった林檎さん
「期待しちゃダメ」とキッスしながら彼の股間へ
「カラダから始めた関係はココロまでは届かない、これはただの生理現象」ホンキにならないように自分を戒めながら
でも「好きです…」と耳元でささやかれると……
● Case7 罪と恋
それからひと月
仕事意外なるべく接触しないようにしていた林檎さん
2人きりで金沢へ出張することに……
男の口から語られたのは、予想外のいいわけ
「……嫉妬してました
あの日、あの社長に、林檎さんが食事に誘われてうれしそうだったから……林檎さんを自分のものだと感じたくてあんな事を……」
見当違いだった自分の怒りに拍子抜け
「ああいう関係になる前からずっと憧れていました……改めて言います。好きです」
そのまっすぐな告白に、
「わたしは、知らないうちにこのコを傷つけていたんだ」
罪の意識に押し潰されたのは林檎さん……
● Case8 ココロとカラダ
「わたしは順番を間違えた」
いろいろ反省した彼女
初めてちゃんとデートして、カラダの関係だけを求めていたことを涙ながらに告白。ただ好きってだけじゃなくて、その先を求めていることも……
「お互いを求め合って、心まで届いた相手とのセックスが一番気持ちイイ」
勘違いと、罪と涙をつみ重ね、たどりついたのはハッピーエンド……
▼ 感想と評価
30代・独身・キャリアウーマンの林檎ちゃん
基本、彼女の独白(ひとり語り)でストーリーが進むので、わかりやすくて読みやすい。心の動きも手に取るようにわかる
相手のちょっとした行動を、いろいろ思い悩んだすえに自己完結
しかもネガティブな方向に勘違いしちゃうタイプ
でもって「思い通りになんてなってやらないんだから」と強がってみせても、甘い言葉をささやかれれば、あっさりその結論をひっくり返す
こじらせてはひっくり返され、またこじらせてひっくり返す
そのくり返し
歳相応のひねくれ具合と、不相応なかわいらしさ
そのアンバランスさが林檎ちゃんイチバンの魅力かもネ
ムダに悩んで見当違いの結論で自己完結しちゃう思考回路が自分にそっくり、めちゃくちゃ共感しちゃったよ!
【ストーリー評価】★★☆(良作!)
【エロさレベル】★★☆(中エロ!)
◆◆◆ はだかの林檎 ◆◆◆
【漫画作者】 山崎紗也夏
【発売日】 2016年 4月