【タイトル】 フラグメンツ
【漫画作者】 山本直樹
【ジャンル】 エログロ漫画
【発売日】 1997年 3月
【掲載誌】 ビッグスピリッツ
【構成】 全7話/オムニバス
借金のカタに身売りされた女学生。町長の妾となり、毎日のようにSEX・SEX。そんな父親とお妾さんのプレイをのぞき穴から観察する息子。町長の前妻を毒殺した疑惑がある元妾の本妻。エロあり、グロありの短編集……
▼ あらすじ
● 第1章 雪子さん
女学生の浦山雪子
父親がバクチで作った借金返済のため、身売りされることに
海辺の町のお屋敷、町長・海馬太郎の妾(めかけ)として
着いて早々、パンツを脱いで股を開くよう命じられ……
そんなこんなで、地元の学校に通うようになった雪子
登校初日から、不良男子に呼び出され
放課後の図書室で×××
表向きは屋敷のメイド。しかし町長の妾であることは、すでに知れ渡ってしるらしく……
● 第2章 夕ごはんから朝ごはんまで
町長のメカケになってから一週間
毎日のように彼のお相手をしていた雪子
今日は夕方からこもりっきり、明け方までヤリ続け……
のぞき穴から2人の情事をのぞき見していた海馬家のひとり息子・肉彦くん
「うちの母さん、毒薬マニアだから気をつけたほうがいいぜ」
「実際、母さんはメカケだったし、前の奥さんが死んでいるのは事実だよ」と
スケベ心か、好奇心からか、雪子にご忠告
その日のお昼、原因不明の腹痛が……
● 第3章1節 料理屋の息子 前編
大きなサメの絵が飾ってある町一番の料理屋
そこの息子・佐場くん
町長の同級生で、しばらく屋敷に滞在することに
佐場いわく「サメの絵は自分が描いたものだ」とか
「オヤジから画家になることを反対され家を飛び出した」とか
でもって、彼の世話係を任された雪子
あっという間に男女の関係になり……
● 第3章2節 料理屋の息子 後編
佐場から「いっしょに逃げよう」と誘われた雪子
深夜、荷物をまとめて玄関前で待っていると、代わりに現れたのは海馬太郎(町長)
最初から全てを見透かしていた風なこの男
雪子を犯しながら、佐場を詰問しはじめると……
● 別章1節 夕方のおともだち 前編
いるか市在住、水道局勤務のヨシオくん(30歳)
棘つきムチで背中を切り裂かれたり
亀頭を虫ピンで突き刺されたり
おろし金で血まみれになった尻にタバスコかけられたり
その手のプレイでしか興奮できない、射精できない、ハードМのド変態ヤロウ
今日も、市内に一件だけのSMクラブでプレイ中
しかしここ最近スランプ、いつものプレイでは興奮できず……
● 別章2節 夕方のおともだち 中編
告白してきた同僚の前で、ハードな自傷プレイを見せつけたヨシオ
それでも、興奮するには至らず
ミホさん(馴染みの女王様)を誘って、数年ぶりのセックスを試みるも中折れ
本命の女王様、ユキ子さんへの想いが募るばかり
試しに、新人の女王様に踏まれてみると、背中から溜まった膿がモリモリと……
● 別章3節 夕方のおともだち 完結編
放置プレイ中、こつぜんと姿を消した女王様・ユキ子さん
まさに、死ぬ寸前まで責められた彼女とのプレイの続きをしたいヨシオ
選挙の運動員の中に、そのユキ子さんを発見する
工作員と勘違いされボコられながらも、彼女と会う約束を取り付けて……
▼ 感想と評価
前半は、町長のメカケになった女学生・雪子のおはなし
雪子に手を出した男子学生が翌日には消されていたり
本妻の鳴子に毒殺疑惑があったり
雪子と駆け落ちしようとした佐場が、文字通り消えてしまったり
サスペンスを匂わせた、ちょっと不思議なストーリー
エロとサスペンスが半々、ヌキネタにも十分使えるレベル
後半は、ど変態のハードМ・ヨシダヨシオの物語
こっちは、エロよりグロがメイン
玉袋をグキで固定したり、亀頭をカッターで唐竹割りしたり。ガチ過ぎて引くレベル
ほんの少しだけど、糞食なんかもあるのでご注意を
正直、読んでると気分が悪くなってくるけど、なぜか惹かれる……
内容はアレだけど、ラストシーンは意外と心にしみました
すでに20年以上も前の作品(2021年現在)だけど、古臭さはほとんど感じなかった
「人間&エロス」を描いているからかな?
科学・技術がどんなに進歩しても、人間そのものはほとんど変わってない
そんなことを考えさせられる一冊でした
【ストーリー評価】★★☆(良作!)
【エロさレベル】★★★(激エロ !!)
◆◆◆ フラグメンツ ◆◆◆
【漫画作者】 山本直樹
【発売日】 1997年 3月