【タイトル】 フラグメンツⅢ
【漫画作者】 山本直樹
【ジャンル】 エログロ漫画
【発売日】 1998年 9月
【掲載誌】 ビッグスピリッツ
【構成】 全6話/オムニバス
エロあり、グロあり、変態プレイありの短編集。結婚2年目、夫が帰ってこないという妻。家のローンで首が回らず、素人モノのAVに初出演。撮影直前、その人妻の家の裏庭から死体が見つかったとの知らせが……
▼ あらすじ
● 第1話 この町にはあまり行くところがない
1年のとき同じクラスだった鱒山江里子
最後にラブレターを出すも「いいお友達でいたいの」とフラれた船山くん
その鱒山さんから「日曜日、町に行こう」と突然のお誘い
ところが彼女
待ち合わせ場所(本屋)でマニアックなエロ本を開き、コートの下はパンツも履かずに全裸
電車の中でオナニーをおっぱじめる
でも、彼女の一連の変態行為にはウラがあって……
● 第2話 小指の思い出
「その人とセックスしたら、とても気持ち良かったの」と
カノジョにフラれた佐場くん
何を言ってもムダだと分かるも「別れる前に、一度だけヤラせてくれ」と未練たらわら
後日、バット片手に助っ人を連れて、カノジョの部屋を襲撃
ちょうど風呂から出てきた中年男の脳天に一撃
ところがどっこい、すぐさま起き上がり助っ人の耳を食いちぎった中年男
助っ人を片すと、次は佐場に向かってバットを振り上げ……
● 第3話 ASPHYXIA
首を絞められながらじゃないとイケない
難儀なセイヘキの人妻・行子さん
「殺してしまうのでは?」と不安になりながらも、性欲には抗えない不倫相手の男
怖くなったのか、失神したままの彼女を放置して帰宅
その晩、バイト先(ファミレス)に夫連れで現れ……
【asphyxia】 窒息・仮死の意。アスフィクシア
● 別章第1話 みはり塔
田舎を飛び出してから3年目、とうとつに帰ってきた波ちゃん
幼馴染の正ちゃんとの婚約をとつぜん破棄して失踪
3ヶ月後、大学時代に知り合った青年実業家と結婚
実家(本家)には帰らず、結婚式に参加してくれた分家(親戚)のおばちゃんにご挨拶
しかしおばちゃん達は旅行中
分家の従弟・大ちゃん、2浪目の受験生と2人きり
波乱万丈な人生を送ってきた彼女の言葉は、何気に深くて……
● 別章第2話 奥さん、いいじゃないですか
AV男優の膜山くん、今日の撮影は素人もの
「結婚2年目の冬に夫が消えて、ずーっと帰ってこないの」という人妻がお相手
「家のローンで首がまわらない」と言うわりには、明るくおしゃべり
そこに、遅刻していた社長から電話
「キミと連絡取れないから、とりあえずその人妻の家に行ったら裏庭に死体が」と……
そんなこんなで、急きょ企画変更
「史上初!逃亡殺人犯の生本番AV」に
及び腰の膜山くん、それでも言われた通りに2人きりで撮影を続けていると……
● 別章第3話 ぽつん
団地の、友達の家に集まりエロ話に花を咲かせる女子中学生たち
同じクラスの江田島が、学校休んで知らない男とテレホンセックスしてると話題になり、本人を呼び出すことに
でもって、やってきた江田島ちゃん
あちこちで話題が違うカオスな状況
テレホンセックスの話は即座に否定するも、あみだくじで当たりを引き、オモチャにされてた男子(誰かの弟)にフェラチオ
そんなこんなで、弟くんと顔見知りになって……
▼ 感想と評価
2巻は前巻との繋がりがちょっとだけあったけど今回はほぼなし
首絞めプレイとか、寝取り男をバットで襲撃とか
グロシーンも少しあるけど、やっぱり前巻ほどじゃない
エロもグロも1・2巻に比べると控えめ
フツーのエロ短編集といった感じ
「奥さん、いいじゃないですか」は夫殺しのサスペンスといった趣で面白かったけど
あと「ぽつん」の思春期真っ盛りなエロさも良かったかな
「この町にはあまり行くところがない」の変態プレイも……
各話ごとに見れば、けっこう面白い
でも、前巻・全々巻と比べると、なにか物足りないかも
【ストーリー評価】★★☆(良作!)
【エロさレベル】★★★(激エロ !!)
◆◆◆ フラグメンツⅢ ◆◆◆
【漫画作者】 山本直樹
【発売日】 1998年 9月