ぼくは愛を証明しようと思う。2
【漫画作者】 藤沢数希・雲井くず
【ジャンル】 エロい漫画
【発売日】 2017年 6月
【掲載誌】 月刊アフタヌーン
【構成】 第7~12話
10分で女をおとす男・永沢と出会い、そのテクニック=恋愛工学を学び始めた渡辺。永沢のサポートもあって1日にして十人以上の女性からアドレスをゲット、大興奮で翌日を迎えるが……
▼ あらすじ
● 第7話 利己的な遺伝子
1日にして大量の女の子のアドレスをゲットした渡辺
有頂天で目覚めたところ、永沢から自宅に呼び出される
彼の自宅(タワーマンション)を見て「けっこう金持ちなんだ…」と感心していると、お泊りしたらしい永沢のカノジョ・石川真奈美(有名モデル)の姿も……
部屋の水槽を見て「昔ぼくも飼ってたんですよ、グッピー」とじっとながめる渡辺に「利己的な遺伝子は読んだことあるか?」と講義をはじめる永沢
要は「女は子孫を残すという基準で男を選ぶ」というもの
永沢いわく「イケメンは後世に遺伝子を残せる可能性が高いからモテる。しかしそれ以上に、他の女からモテている男に女はひかれるんだ、ルックスとは関係なしに」
女は他の女から評価されている男を選ぶということ、男と違って
モテる男は益々モテて、モテない男はモテないまま。例えイケメンでも
そして「連絡先をゲットした女をデートに誘い出せ。鉄は熱いうちに打てだ、速攻でアポを取るぞ」と渡辺にハッパをかける永沢……
● 第8話 バックトラック
「最初のデートが一番セックスできるんだ」との永沢の言葉に、気張ってデートにはげむ渡辺。それはもう、仕事の話なんかをペラペラと
食事が終わるや「ごめんなさい、すぐに帰りたいの」と逃げられるまで……
さっそく永沢に相談の電話を入れると「お前、まるで尋問のようにつまらない質問を続けたろ」と見てきたように言い当てる
「女につまらない質問はするな。自分がしゃべるより聞くほうが好きな人間はいない。安心して心を開ける相手に話を聞いて欲しいという欲求は誰だって持ってる……
人間の脳はよくわかってる状態を安全、よくわからない状態を危険と感じる。そして自分の体験から類推してしか物事を理解できない……
共通点があって自分と似た体験を持っていることに気付くと、女はお前のことを“よくわかってる”と思うようになるんだ。女に安心感を与えることだ」
続いて心理学のレクチャー
相手の話すスピードと内容にペースを合わせる「ペーシング」
と同時に、相手の動作をさりげなく真似る「ミラーリング」
会話を途切らせないように相手の言葉をオウム返しする「バックトラック」
そして相手にイエスと言わせる「イエスセット」※第3話参照
つまりは相手をよく観察して、ちゃんと話を聞いて、イエスと言わせるように会話を誘導してラポール(信頼感)を得る。それが最初のデートの目標……
● 第9話 DVDルーティーン
爪を切って部屋掃除して、お酒とコンドームを買い置いて準備万端
次の女の子を誘い出す
ペーシング・ミラーリング・バックトラック・イエスセット、さっそく4つの心理学テクニックを使ってラポールを勝ち取る渡辺
部屋にあげるまでは成功するも、ヤる前に逃げられてしまう
しかし逃げられたとて失うものは何もない、さっさと次の子をデートに誘う。ナンパ師としての道を順調に進む渡辺であった……
そんな彼に永沢からのアドバイス
「ラポールができたらルックスを褒めたりしてお前の好意を伝えていけ。それからレストランを出るときは必ず手をつなげ。もし拒否されたらラポールを作りなおす……
しばらく散歩して会話したあとこう言うんだ『明日返さなきゃいけないDVDがあるんだけど、良かったら家でいっしょに見ない?』
ウソをつかないためにも何か借りておけ」とのこと……
● 第10話 新しい朝
そして3人目の女の子とデート
永沢から教わったテクニックを実践した渡辺、詩織とのセックスまで漕ぎつける……
● 第11話 今日からぼくは
初デートでセックスまでこぎつけた渡辺。これまでのような女に対するぎこちなさは完全に消え、堂々としたナンパ師へと変貌する
ジムで身体を鍛え、オシャレにも気をつかい、六本木に転居(ナンパしやすいように)
「ナンパするようになって変わった習慣が、ナンパ以外の人生にも良いことばかりだった」と肩で風切る男前、次々ナンパを成功させヒットレシオも急上昇
そのきっかけとなった詩織ちゃんとは「遠距離で別れた彼氏が東京に戻ってくることになって…」と別れを告げられ非モテコミットからも完全脱却
カノジョに尽くして捨てられた、かつての彼とは全くの別人になっていた……
● 第12話 愛などいらぬ
特許事務所の後輩・勇太をパートナーに、街コンでのナンパ成功率をあげる渡辺(もちろん、他の同僚たちにはナイショでね)
2人組みの片方を連れ出してもらいターゲット・奈菜ちゃんに集中
バーに飲みに誘って「何想像してんの? 僕だって会ったばかりの人とセックスなんてしないよ。ただお互いを知りたいだけ」
人間の脳は否定の文章を本質的には理解できない
たとえば「三角形を想像しないでください」と言われれば三角形を想像してしまう
「セックスしない」と言うのは女にセックスの快楽をイメージさせて偽りの安心まで与える心理学的に計算されたテクニックだった……
目論見通り「ダメだよ、こんなことしちゃ」と言い訳しながらも、あっさり渡辺を受け入れる奈菜ちゃん。出会ったその日にセックス
彼女と腰を振りならもの思いにふける渡辺
恋愛工学を知れば知るほど、実際の女の行動を目の当たりにすればするほど、世間に広まっている常識が根本的に間違っていることを確信した
恋愛ドラマやJポップの歌詞、それらの反対のことをするのが大体においては正しい
決して裏切らず、誠実に尽くすことしか知らなかった昔の僕……利用価値はずっと高かったはずなにに、どうして彼女たちは愛してくれなかったのだろう
「愛って何だろう?」と……